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【HubSpot導入事例】マーケティングに特化したサイト構築とWebマーケ実践で、ターゲット製品の受注台数が過去最高に!〜株式会社ハーモ

長野県に本社を置くハーモは、プラスチックの成形に必要な「成形品取出ロボット」と「周辺自動化機器」のすべてを国内で唯一生産している昭和37年創業の老舗総合メーカーです。近年は新規案件数の伸びに課題を感じ、営業改革に注力してきました。見込み客をセグメント分けして適切な営業活動を行うという考えを実現する手段としてマーケティングオートメーション(以下MA)の利用は視野に入っていたと言いますが、本格的に始動したきっかけは、コロナ禍で顧客接点がオンラインに移行したことです。

マーケティング実践の検討期間中にセミナーなどでの情報提供などを通じ、ハーモの課題解決の相談に乗ってきたのが、同じ長野県下で活躍するHubSpotのGoldパートナー、JBNでした。

ハーモはJBNの支援を受け、2020年11月にMAツールとして「HubSpot」を導入。Webを起点としたマーケティング施策を開始しました。営業活動の勝ちパターンを踏襲した戦略設計と、現場の堅実な活動が実を結び、導入初年度で想定売上の3倍という成果を出すことに成功しています。

  • マーケティングサイトで見込み客を創出

  • 信頼するパートナーとの二人三脚

  • 徹底した活動で想定の3倍の売上に貢献

お客さまプロフィール
株式会社ハーモ

ハーモは昭和37年に創業、プラスチックの成形に必要な「成形品取出ロボット」と「周辺自動化機器」のすべてを国内で唯一生産している総合メーカーです。製品の開発から販売まで、一貫した体制を構築しています。国内外に多数の拠点を設け、グローバルなマーケティングにより万全のアフターサービスとともに当社製品をお届けします。

業種:

企業規模:

所在地:

使用事例

導入したHubSpot製品

課題は新規見込み客の創出と効率的な営業活動の実現。顧客接点のオンライン化に伴いWebマーケ実践に着手

今回の取材では、HubSpotを活用されているハーモの取締役 営業本部長 林 克浩氏、営業推進部 課長 河口尚久氏とマーケティング推進 横山 美奈子氏、そしてその導入支援に当たったJBNの制作ユニットマーケティングディレクター 稲田 英資氏、同制作ユニットリーダー 阿部 寛樹氏の5名にお話を伺いました。

 

まず、営業部門全体を統括する立場でHubSpotの導入を決定し推進してきた林氏は、HubSpot導入の経緯を伝えるには、それ以前から続いていた営業改革のプロジェクトに触れる必要があると語りはじめます。

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(左から株式会社ハーモ 河口 氏、横山 氏、林 氏)

「従来の当社の営業活動は、射出形成機を販売するメーカーや商社からの紹介に依存していました。しかしリーマンショックで市場が縮小し、新規案件の獲得という課題に直面しました。そこで社外のコンサルタントの協力を得ながら『モノではなくコトを売る』という考え方で営業育成を強化、約7年かけて提案型の営業スタイルを追求してきたのです」(林 氏)

 

「カタログ制作や展示会出展を担当する営業推進部でも、製品の強みではなくお客様目線で、その課題感に響くような打ち出し方を意識するようになりました。“お客様の困りごと”を切り口にした紙のDMを送ったりもしましたが、紙では開封率やお客様の反応がわかりません。そのため施策の効果検証ができないことが悩みでした。そんな中、昨年は一番大きなイベントである展示会がコロナ禍でオンライン開催となり、Webマーケティングの必要性を痛感しました。MAについて情報収集はしていましたが、いよいよだなという感じで導入に踏み切りました」(河口 氏)

 

現在、日々の業務でHubSpot活用の中心となっている横山氏は、当時を振り返り、念願が叶って嬉しかったと言います。

「そのときが来たらJBNさんにお願いしたい、と社内ではっきり公言していました。実は私は2018年にJBNさんが定期開催されているセミナーに参加したのをきっかけに、継続的に色々なご相談をさせていただいていたんです。ですから、いつも真摯に対応してくれるJBNさんなら、私たちが抱えている課題を解決できると確信していました」

 

7年かけた営業育成プロジェクトに3年越しのWebマーケティングの検討。この一歩の大きさと横山氏の期待を受け、「成果を出せる環境を作らねば」といつも以上にプレッシャーがかかったと語るのが、JBNの稲田氏です。

 

「成果を出すにはできることを積み上げていく設計が必要です。Webマーケティングには、実は他部門の人を巻き込み、動かす力が求められます。そのためマーケティングの専門用語は避けて、横山さんや河口さんにしっくりくるであろう言葉を意識して使うことを心がけました」(稲田 氏)

 

こうした配慮が功を奏し、ハーモでは「MA=難しいもの」という先入観に囚われず、やりたいことについてすんなりと議論できたと言います。

営業の型を踏襲したマーケティングサイトを構築するのに、MA・CRM・CMSが一体となったHubSpotが最適だった

MAとしてHubSpotを選んだ理由はなんだったのでしょうか。選定の決め手について伺いました。

 

「検討中に他のMAツールも見てみたのですが、HubSpotは特にUIがとっつきやすくて、これなら自分でも使えそうだなと感じました。ただやはり一番の理由は、JBNさんが推奨するのであれば大丈夫、と信じられたことですね」(横山 氏)

 

ハーモの課題を解決するためにどのような戦略を立てたのか、またHubSpotを活用するにあたり何がポイントだったかをJBNの阿部氏と稲田氏にも伺いました。

 

「戦略立案にあたっては、まず営業部の主だった方々に『営業の型』をヒアリングするところから始めました。その結果、粒断機をドアノック商品としてエンドユーザーとの接点を創出し、最終的に取り出しロボットの販売へつなげるという勝ち筋が見えてきました。そこでコーポレートサイトとは別に営業活動に特化したマーケティングサイトをHubSpotで作ることにしたのです。コンテンツマーケティングでの集客は必須でしたので、MAとしてだけでなくCRMとCMSが表裏一体でありかつ使い勝手に優れたHubSpotはこうした案件で非常に頼れるツールです」(阿部 氏)

 

「見込み客になりうるユーザーが困っている時に解決策を求めて来てくれるサイト作りを目指して課題解決につながるコンテンツを用意しました。このブログや記事の設計にはHubSpotのMarketing Hubにあるトピッククラスターの機能がとても有効でしたね。相談しやすい粒断機をドアノック商品として置き、サンプルカットの申し込みをCTAとして見込み客を獲得することに徹しました。

 

そして見込み客との接点を増やすために『毎月1回、お客様の課題解決に役立つWebセミナーを必ず開催し、その内容をダウンロード資料としてサイトに設置する』といった流れもできています。コンテンツは横山さんが作成されたリストをベースにして、私たちはWeb的な文脈でキーワードや構成、打ち出し方を一緒に考えました。

 

さらにHubSpotのCRMに蓄積された見込み客に対し、毎月のWebセミナーをメールで周知し、営業活動を活発化しています。HubSpotはメール周りの機能も非常に使いやすいので、お客様におすすめしやすいです」(稲田 氏)

 

ハーモのHubSpot導入プロジェクトは、大きくはこのWebサイトのデザインを含めた構想段階と構築・実装段階と2段階にわけられます。導入成功の背景にはJBNとHubSpotとの強固な連携がありました。

 

「HubSpotさんとは定例ミーティングを行っており、構想段階でHubSpotのパートナーサクセス担当の方からは前述の『トピッククラスター機能』やCMS Hubにある『HubDB』の活用について具体的なアドバイスをいただきました。『トピッククラスター』については、実装フェーズの手前で、実際にハーモさんで狙いたいトピックとサブトピックを構造的にどうまとめるかのディスカッションまで一緒に進めていただいています。

 

また、HubDBとは、HubDBテーブルと呼ばれるスプレッドシートを更新すると、その情報を使用しウェブサイトページ編集画面を開かずに、新規ページの生成や既存ページの編集ができる機能です。画像位置などレイアウトの変更が必要ないページを作成する場合には、フロントエンドの技術知識がない方でも情報更新が簡単にできるため非常に便利です。ハーモさんではダウンロード資料一覧ページの裏で活用しています。

 

技術的な不明点は、通常のサポート窓口に加え、有償のテクニカルコンサルティングも利用しながら解決しました。サポートの方々は質問の意図や背景を汲んだ回答をしてくれますし、エンジニアが気軽に質問できるサポート体制のおかげで安心して構築を進められました」(阿部 氏)

 

トピッククラスター戦略:そのトピックに関する全般的な概要をまとめたウェブページを柱に据え、同じエリアに分類される具体的で掘り下げたブログ記事とをハイパーリンクで連結します)

(『HubDB』の活用イメージ:利用先はハーモ様の資料ダウンロード一覧ページ

 

 

「活動の定着」からブレずに初年度で想定の3倍の売上に貢献。成果の芽が営業部との連携を後押し

満を辞して取り組み始めたハーモのHubSpot導入プロジェクトですが、そのWebマーケティング活動を社内で浸透させるためにはさまざまな工夫が必要でした。

 

「私たちは新しいサイトでお客様の反応が見えるようになり大喜びだったのですが、多くの営業所長たちは無反応だったんです。長年、商社からの紹介で仕事をしてきていましたし、『そんなもので顧客が獲得できるわけがない』という不信感が伝わってきましたね」(河口 氏)

 

そうした状況でも営業推進部では「活動の定着」を諦めませんでした。「毎月1回、必ずお客様の課題解決に役立つWebセミナーを開催する」というJBNとの約束を一度も欠かさず、とにかく地道に実施し続けたと言います。

 

「JBNさんにもご協力いただきながら、 Webから見込み客を創出する取り組みの内容やHubSpotの説明を社内で繰り返し行いました。全国各エリアの営業所長が集まる会議に出席して活動や成果の報告をするようにし、営業本部長である林も自らHubSpot上で案件フォローを割り振りするなど、社内での利用定着をバックアップしてくれました」(横山 氏)

 

「このWebセミナーの集客では積極的に営業担当者とコラボしています。横山からの全体送信以外に、リストアップしたお客様へ営業担当者から個別に声をかけてもらうのですが、お客様の悩みにアプローチするきっかけにできるため、協力してもらいやすいですね」(河口 氏)

 

営業部門と連携してお声がけすることで、現場担当者、品質管理者、工場責任者といったステークホルダーの方々がみんなでWebセミナーに参加してくださるケースも少なくないようです。そうした中で早期の受注実績も出てきました。

 

「資料ダウンロード数は300本(2021年12月現在)を超え、Webから生まれた新規見込み客はこれまでのコーポレートサイトへの年間の問い合わせと比較して約3倍になりました。戦略どおりに粒断機を切り口とした商談が進み、1年間で3,000万円ほどの売上に貢献しました。これは想定の3倍以上の受注額です。そしてドアノック製品としてターゲットしていた『粒断機』の受注台数は過去最高という結果も出ています。こうして成果が見えるにつれ徐々に活動を好意的に受け取ってもらえるようになってきたのを肌で感じています」(横山 氏)

 

この1年を通じてその活動が社内に浸透してきた手応えから、林氏と稲田氏は2年目、3年目に見据えている今後の展望を次のように語りました。

 

「3年間の中期目標として、国内のターゲットとなりうる企業のうち1割との接点をHubSpot経由で創出し、2.5億~3億円の受注を獲得することを目指しています。特に期待するのは新規顧客の割合です。商談の25~35%をHubSpotにより生み出せたらその効果は絶大です。そのためにも市場をセグメントわけしてターゲットごとに最適な情報を提供することに注力し、毎月の資料ダウンロードや問い合わせの目標は初年度の30~40件から2倍、4倍にしようと考えています。またHubSpotを通じて得られたお客様の反応やニーズを収集し、開発へフィードバックして新製品の製作に活かすような活用も考えていきたいですね」(林 氏)

 

「Webマーケティングを実践する際、売上の獲得に向けて活動の定着、精度の向上、成果の向上と3つのステップがあると考えています。目標数値のためにやれることを全部やったあと、3年目の成果を私自身も楽しみにしています」(稲田 氏)

(左から株式会社JBN 稲田 氏、阿部 氏)

 

 

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