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2024.07.19

Scratchで生成AIにもチャレンジ!『Scratchではじめる機械学習 第2版』は7月25日発売

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1冊まるごとScratchだけでできる機械学習の入門書『Scratchではじめる機械学習』の改訂版が、7月25日に発売されます。

2020年の第1版発売から4年が経ち、AIをめぐる動きはますます加速しています。今回の改訂版では、新しい章「文章生成編」が追加され、いま話題となっている生成AIをプログラムに組み込むプロジェクトにチャレンジします。ChatGPTでおなじみの、OpenAIのAPIを扱える拡張機能を使い、ゲームのキャラクターがしゃべるセリフをAIに生成してもらうプログラムを作りながら、生成AIをプログラムに取り入れるとどんなことができるのか?を学ぶことができます。

そのほか、カスタマイズされたScratch(Stretch 3)で拡張機能を読み込むことで、画像認識、音声認識、ポーズ推定を活用した機械学習の作例を作ることができます。

小学校高学年以上のScratchをさわったことのある読者を対象にしていますが、数学の知識やプログラミング言語の経験がない方でも読み進められるので、機械学習、人工知能(AI)について知りたいノンプログラマーの大人の方にもおすすめです。

もうすぐ夏休み。自由研究のテーマに、機械学習を取り入れたプログラム作品づくりはいかがですか? 本書のほか、シリーズ姉妹編として2022年に刊行された作品レシピ集『Scratchであそぶ機械学習 ―AIプログラミングのかんたんレシピ集』もおすすめです。こちらは、機械学習を使った楽しいプログラミング作品のアイデアを全部で14本紹介しています。

ぜひ参考にして、大人も子どもも楽しい作品づくりにチャレンジしてくださいね!


●書籍概要
『Scratchではじめる機械学習 第2版 ―作りながら楽しく学べるAIプログラミング』
石原 淳也、倉本 大資 著、阿部 和広 監修
2024年7月25日 発売予定
B5変形判/208ページ
ISBN 978-4-8144-0082-9
定価2,530円(税込)
◎全国の有名書店、Amazon.co.jpにて販売
◎目次などの詳細は「O’Reilly Japan ― Scratchではじめる機械学習 第2版」をご参照ください。


●目次

序章 10分で体験できる機械学習
1章 [画像認識編]ジャンケンゲームを作ろう
2章 [音声認識編]声を聞き分けるデジタルペットを作ろう
3章 [姿勢推定編]体を使った楽器プログラムを作ろう
4章 [知識編]機械学習について学ぼう
5章 [文章生成編]ゲームキャラのセリフをAIに作らせよう
6章 [上級編]遺伝的アルゴリズムでネコの動きを進化させよう
付録 その他の拡張機能を使った機械学習


「第2版 はじめに」より

日進月歩という言葉がありますが、本書の出版から4年が経ち、AIをめぐる動きはますます加速して、時進日歩にせまる勢いです。特に生成AIの進歩は著しく、さまざまな分野で実用段階に入っています。私自身、プログラミングや原稿の作成などは、チャットボットとの対話を通して行うことが普通になりました。

世の中でノーコードと言うと、形式言語によるプログラム(コード)を書くことなく、ソフトウェアを作成できる環境を指すことが多いですが、自然言語のプロンプトによる生成AIを組み込んだ開発環境は、本当の意味でのノーコードと言えるかもしれません。とはいえ、これによってScratchのような地道にコードでアルゴリズムを記述するプログラミングがなくなるわけではありません。よいプロンプトを書くにも、生成されたコードをレビューするにも、プログラミングの技術や知識が必要です。

これを踏まえて、第2版では生成AIが作成したリテラルと人間のコードを組み合わせた章を追加しています。人と機械が協働して新しいものを生み出す新しい世界をぜひ体験してみてください。

2024年6月30日
阿部和広


ページのサンプル


生成AIはときに、自分では思いつかないような、刺激的なセリフも吐いてくれます。