本会は、「スモールファン研究会(Small Fan Workshop)」と称し、 会員相互の交流を通じ、スモールファンに係る分野で、日本の産業・経済の発展に貢献することを目的とする非営利団体です。
スモールファンとは
ISO10302により規定されるスモールファンで、風量1m3/min未満、静圧700Pa未満の小型ファンを指します。ノートパソコンやプロジェクタなどの情報機器や家電機器の冷却に数多く利用されています。なお、スモールファンの中でも特に小さいものを、マイクロファンと呼ぶこともあります。マイクロファンは性能、騒音振動の絶対値が小さく、従来の測定法では対応しきれないことが問題になっており、新しい測定方法(規格)の確立が急務となっています(図1)。
研究会の事業について
本会は、上記の目的を達成するために次の事業を行います。
(1) スモールファンに関する技術、研究開発、法規制情報の収集と共有化
(2) 技術セミナー、施設見学会等の各種行事の実施
(3) スモールファンに関する技術論文・レポート等の作成
(4) スモールファンの品質,性能向上に必要な技術の提案・検討とその普及活動
(5) その他、会の目的達成に必要な事業
メンバー
スモールファンに興味を持つ、企業又は、個人会員から構成されています。
技術
スモールファン測定手法の開発と提案
(1)スモールファンの空気伝搬騒音測定法の開発(JBMS-72-1)
(2)スモールファンの固体伝搬振動測定法の開発(JBMS-72-2)
(3)スモールファン実負荷時の騒音・振動測定法の提案
(4)スモールファンの実稼働時におけるファン効率測定システムの開発
(5)スモールファン騒音のトーン性評価手法の開発
(6)標準スモールファン(CFD用3Dデータ)の頒布
(7)その他、ファンの空力性能測定と騒音測定について標準の設立
海外への情報発信と情報共有
(1)ECMA TC26 TG1の活動について
実績
「スモールファンの風量騒音試験方法」作成委員会
メンバー構成 | 委員長:佐藤宗純(産総研) 委員:32名(19社、3機関) |
成果物 | JBMS-72 |
期間 | 2002年1月~2004年12月 |
「スモールファンの風量・騒音・振動測定方法」作成委員会
メンバー構成 | 委員長:御法川 学(法政大) 委員:42名(22社、3機関) |
成果物 | JBMS-72-1/2 |
期間 | 2008年3月~2011年5月 |
関連出版物
2015年1月号 ターボ機械 | <<空調・電子機器用ファンの最新技術と今後の展開>>[展望解説]最新電子機器用のマイクロファンの技術動向/宮原雅晴 |
2012年1月号 ターボ機械 | ターボ機械の騒音測定評価方法/法政大学/御法川学/日本アイ・ビー・エム㈱/君塚郁夫/ツクバリカセイキ㈱/中山俊明 |
2009年3月 日本機械学会 関東支部総会 | 電情報機器用冷却ファンの音質改善/法政大学/御法川講演会講演論文集15巻 p9-12 |
2006年3月号 ターボ機械 | 電電子機器冷却用の小型ターボ機械 実験及び流体シミュレーション技術を使った小型冷却ファンの選定/山内徹/中山俊明 |
2006年3月号 ターボ機械 | 電電子機器冷却用の小型ターボ機械 ファン騒音の評価に関する標準化/日本アイ・ビー・エム㈱/君塚郁夫 |
2006年3月 ターボ機械 | 電子機器冷却用の小型ターボ機械 小型電子機器のファン冷却技術/Sunonwealth EMI Co.,Ltd./宮原雅晴/久留米工大/深野徹/ |
2002年10月 設計工学37巻10号 | 小型電子機器の冷却ファン技術/宮原雅晴 |